July 19, 2021

コロナ禍でも練習を続けるモチベーションとは?プロミュージシャンに聞く、目標設定と練習方法

コロナ禍でも練習を続けるモチベーションとは?プロミュージシャンに聞く、目標設定と練習方法

〜改めて具体的な練習目標を設定し、効率よく実行しましょう!

こんにちは!

ミュージシャンの方々は、日々どのような気持ちで練習を続けているのでしょうか。

長期間に渡って、ライブやコンサートが中止、または延期になったりと、そのような中で、どのようにモチベーションを保っているのでしょうか。また、練習方法とはどのようなものでしょうか。

目下、ライブストリームで配信することも、理にかなった行動になっています。

パンデミックによってもたらされた孤立と、経済的困難は、大きな問題です。感情的、心理的にも消耗し、かつては楽しかった仕事も、果たして続けても意味があるのだろうかと思うことがあるかもしれません。

けれども、たとえ演奏スケジュールが空白になっていても、そのことを練習をやめる言い訳にしないよう、練習は続けていきたいですね。

練習を続けることは可能ですし、むしろ困難の中で、必要な気晴らしになるかもしれません。

今回、練習を続けることが大切な理由や、具体的な練習の仕方、集中力を維持する方法などについて、プロのミュージシャンたちに話を伺いました。

クラシックのフルート奏者で、ジュリアード音楽院の耳のトレーニング学科のメンバーである、エミ・ファーガソンと、NAACPイメージアワードにノミネートされた、ジャズピアニストのマーカス・ジョンソンのお二人です。

 

 

気楽に構えましょう

「ミュージシャンの多くが、仕事を休むことになって、家族のためにどのように収入を得たら良いのかと悩んでいます。おそらく多くの時間を取られることになる、他の慣れない仕事をしながら、練習する時間を見つけるのは、非常に困難です。」と、ファーファソンは語っています。

「たとえ思ったように練習時間が取れなくても、落ち込まないでください。楽器の練習でなくとも、たった5分でもいいので、毎日優先順位を決め、何かしら音楽に関する作業を行うようにしましょう。静かな音楽を聴くとか、単に深呼吸をして、身体に意識を持っていくだけでも良いのです。」

ファーガソンは、練習できなかったからといって自分を責めないようにと言っています。「私が長時間練習をしていない時は、もう身体でそのことがわかります。自分を落ち込ませることができるのは、自分だけですし、ということは、変化を起こす力もまた、自分自身にあるということです。」

「音楽の練習は、言語学習や、ジムに通うことと似ています。まずは忍耐、それから自分自身のケアも必要です。ミュージシャンは、アスリートのようにた逞しい筋肉こそありませんが、訓練を続けるという点で、アスリートと言えます。長く休んだ場合、音楽的な感覚と、これまでに培ってきた強さを失っていくことになります。」

 

何にフォーカスすべきか?夢や目標のビジョンボードを作りましょう

一部のミュージシャンは、他の仕事に時間を取られて、演奏する時間が見つからないと言うでしょうし、他のミュージシャンたちにとっては、それは何にフォーカスするかの問題です。今度は、ジョンソンに聞いてみました。

「深刻なダメージを受けかねないこの時期に、たとえ目標を見失ったと感じているとしても、自然なことと捉えましょう。誰もが不安なのです。不透明で、先が見えません。人間なのですから、音楽にフォーカスできなくなってしまっても、おかしくはないのです。」

けれども、だとしても、いつでも取り戻せます。

「このような時だからこそ、今一度、自身の夢や目標を見直すことに、取り組んでみましょう。少しだけ時間をとって、自分自身とキャリアについてのビジョンボードを作成してください。ある一定の期間を設定し〜私は、90日間をお勧めしますが〜客観的な目標を設定しましょう。これを作成することで、ストレスを減らすことができます。目標は、5つくらいがよいでしょう。1つ達成したら、それを消して、また1つ加えるといったやり方で行います。

1回の練習の長さは、5分くらいから始めてみましょう。次に、2週目に10分、3週目には30分というように、少しずつ増やしていきます。しばらく走っていなかったランナーのようなものなのですから、持久力を伸ばしていくには、練習と規律、それなりの頻度で行うことが必要です。勤勉でありつつも、自分自身に優しくしてください。」

 

効率よく練習しましょう

「効率を考えることは、とても大切です。1日3回、それぞれ15分間の集中練習は、数時間かけてだらだらと行う練習よりも、長く続く効果をもたらすことがよくあります。」と、ファーガソンは語ります。

「練習に費やした時間に焦点を当てるのではなく、自分の目標、ゴールは何か、それを達成するためには、何をする必要があるのかに焦点を当ててください。演奏上達のためには、どのような時間の使い方をするのが有効でしょうか。また、このことは、究極には、人生そのものにも役立ちます。

心のこもっていない練習は、雑用を片付けるようなものです。本番でそうするのと同じように練習してください。そうすれば、本番で、普段の(気の抜けた)練習時のような演奏が、うっかり出てしまうこともありません。」

 

進行状況を確認し、調整しましょう

ジョンソンは、急がずゆっくりと、元の常態に戻すことに集中するようにと言っています。

「家にいるからといって、もっと時間があると思い込んで、今は練習しないくてもいいやなどといった判断をしないように。休憩を取る場合は、5分または10分以内におさめ、再び練習を開始します。10分間の休憩のあと、次の10分間は、音楽を聴くトレーニング、そしてまた休憩10分というように。楽譜の黙読を10分、その後また10分休憩。そこで、改めて進行状況を確認し、調整します。このようなやり方であれば、すぐに持久力を取り戻すことができるでしょう。」

 

未来を思い描きましょう

あまりやる気が出ない時は、この世界的な状況は、やがては終わることを思い出してください。「将来こうありたいというビジョンにフォーカスを当てましょう。ビジョンは、位置を変えることのない北極星のように、夢として、目的地として、そこに輝き続けることでしょう。」

「物事は、やがて新しい常態に落ち着くことでしょう。練習の動機とは、ファンやサポーターの前に、さらなる技術をもって再び現れて、より感動的な体験を与えらるようになることです。もし別の視点が欲しければ、競争相手を想定するというのでもよいです。相手に追いつこうとするのがモチベーションになるならば、早速今から、そのための練習スケジュールを設定しましょう!」

 

ポジティブに考えましょう

ここ数年、精神的に消耗していて、練習する気が起きなかったかもしれません。そのこと自体は問題ありませんが、失望や倦怠感を乗り越えてもう一度やり直すことができれば、きっと精神的に引き揚げられることでしょう。

「練習を行なっていると、時間が経つにつれて、楽器とさらに仲良くなります。音、感触、感情、開放感、その全てが友達のようなものです。」と、ジョンソンは続けます。

「ロースクールにいた時は、当たり前だけれど、弁護士になると思っていました。でも、ピアノから半年離れた後、急いで音楽に戻って作曲をし始めました。その作品が、なんと最初のCDです。まさに、カタルシスでした!」

「私たちは皆、家をワークスペースにすることに適応しようと努力している最中です。Zoomを利用して練習するにしても、他の作業をするのでも、仕事をするためには何が必要か、どのようにパートナーなどの同居人をサポートできるかについて、思慮深くコミュニケーションをとっていく必要があります。彼らの仕事に支障をきたさないように練習できる、特定の時間帯はあるでしょうか。一方通行でなく、互いに話し合ってみましょう。」

「一人でなく、他の誰かと暮らしているのならば、彼らをプライベートパフォーマンスに招待するのはいかがですか。家をシェアしている人たちのために、自分が今取り組んでいること、どれくらい上達したかを分かち合うのも良いと思います。練習しているのを聴くのは、パフォーマンスを聴くのとはまた違うとは思いますが、なぜ練習が必要なのか、そうして結果がパワフルに出ているのを目の当たりにすれば、家で練習することを、より理解してもらいやすくなります。」

 

 以上、プロのミュージシャンお二人の言葉でした。

まずは、起きていることを受け入れ、自分を責めないこと。ブランクがある場合、1回に5分でもいいという練習の組み立て方や、しっかり休憩を挟んで繰り返すことで、集中力を上げていくというやり方。いずれも、非常に具体的なアドバイスでした。

さらに、ファンの前に再び成長した姿を見せ、さらなる感動を与えたいというのは、素晴らしいモチベーションですね。

落ち込んでいる時にも、自分だけではないとどこかで思えるとしたら、励まされることでしょう。

同居人への配慮についての言及も、素晴らしいの一言。

 

それではまた、より良い練習の時間が持てますように!

 

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