就寝前と起床後の90分を管理する重要性と3つのポイント
こんにちは!本日もおつかれさまです。
みなさんは、普段よく眠れているでしょうか。今日は、ストレスと睡眠の関係と、コロナ禍における睡眠について綴ります。
ネガティブな印象の強いストレスにも、実は、潜在的な危険を警告し回避するという、生きていくために有効な機能があります。ストレスを感じると、身体が緊張し、長時間起きていたりと、危険に対して自分の身を守れるよう、全体的な緊張感が高まります。
危険が迫ったときには必要ですが、命に関わることのない日常的な出来事によっても、同じようなストレス反応が起きてしまうとしたら、あまり好ましくありませんよね。例えば、勤務時間外に届く上司からのメッセージや、金曜日の退社直前に新しいプロジェクトを任されることなど。
現在、COVID-19の影響下で、増加している日常的なストレスもあります。
リモートワークへの移行が進んでいることに加えて、多くの人たちが、常に追加の仕事をこなさなければならなかったり、日常的なストレスを経験する人たちは増えています。
祖先が肉食動物に追われた時のようには、命の危険はないものの、以下に示すように、日常的なストレスは、時間の経過とともに、心身の健康、特に睡眠に影響を与え、危険な状態に至る可能性があります。
【ストレスは身体にどのような影響を与えるのか?】
まず、一見何の問題もないようであっても、明日の会議のことを考えたり、勤務時間後に届いたメッセージのことを考えたりすると、身体の中で、「急性ストレス」と呼ばれるものが直ちに発生します。
米国心理学会(APA)によると、この種のストレスは、人にぶつかりそうになり飛び退いたときと同じで、心拍数が上がり、心筋の収縮が強くなり、アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールなどのストレスホルモンが全身に分泌され、エネルギーや注意力などが増加します。
急性ストレスを受けると、筋肉が緊張して衝撃に耐えるよう準備をしたり、呼吸が速くなって息切れしたり、短期的にも長期的にも、健康に悪影響を及ぼす様々な現象が起こります。
日中、仕事に集中しているときは、こういった影響はあまり気にならないかもしれませんが、実は、リラックスしようとしているときに最も顕著になります。そのため、ストレスレベルの上昇によって最初に影響を受けるのは、良質な睡眠なのです。
【睡眠の4つの段階〜良い睡眠とはどのようなものか?】
良い睡眠が取れたときには、自分でも分かります。ベッドから楽に起き上がることができて、一日中エネルギーが持続します。また、不安感が少なく感情的にもならず、落ち着いた態度を保つことができて、ベッドに入る時までずっと気分が良いときなどもそうです。
米国国立神経疾患・脳卒中研究所の説明によると、このような効果は、次の4つの睡眠段階のそれぞれに十分な時間をかけることによって得られます。
第1段階:心拍、呼吸、目の動き、筋肉、脳波などがリラックスした状態になり、眠りに入っていく段階です。
第2段階:この段階は、映画の試写会に似ています。全身がさらにリラックスし、体温が下がり、目の動きが完全に止まります。
第3段階:これから映画が始まるという段階で、心拍、呼吸、脳波が最低レベルになる段階です。この段階では、最も目覚めにくくなります。成長ホルモンの分泌が盛んになることもあり、睡眠による身体的回復効果の大半は、この段階で得られます。
レム睡眠:ステージ3が映画そのものだとすると、レム睡眠は、映画が終わった後の特典シーンです。眠りについてから約1時間半後に起こるレム睡眠では、夢を見たり、手足が一時的に麻痺したり(現実に動いてしまうのを防ぐため)、記憶の定着が進んだりします。レム睡眠は、年齢を重ねるほど時間が短くなり、貴重になります。
以上、1サイクルに約90分かかります。諸説ありますが、世界有数のエリートスポーツ睡眠コーチであるニック・リットヘイルズ氏によると、多くの人が良質な睡眠をとったと感じるには、5サイクル(7時間30分)の睡眠が必要とのことです。
多くの場合、5サイクルあれば、心身を回復させ、一日の記憶を定着させ、新たな一日を迎える準備のために十分な時間を確保することができます。
しかし、ストレスによって、それぞれの段階のメリットを受け取りにくくなったり、入眠が大幅に遅れたり、そもそも入眠できなくしてしまうこともあるのです。
【ストレスが快眠に与える影響とは?】
良質な睡眠を得るためには、体がリラックスしていなければなりません。寝心地のよいマットレスや枕などの物理的な面だけでなく、精神的な面でも同じです。
翌日の会議に間に合うかどうかや、上司に提出した資料は問題なかっただろうか、などと考えながらベッドに横たわると、上記のようなストレスによるホルモンや身体的な影響が体内で発生し、入眠を遅らせる原因となります。
また、寝たからといって、その影響が急になくなるわけでもありません。睡眠時間を確保しても、ストレスが原因でより深い眠りにつけず、不眠症になってしまう場合もあります。
睡眠時間を確保しても、目覚めたときに気分が悪いのは、浅く回復力の低い睡眠段階で多くを過ごしたからなのです。
【COVID以降の速いペースの世界で、良い睡眠をとるための3つのポイント】
1.スケジュールを管理する
自分の力ではどうにもならないことが数多くある中で、ストレスを軽減し、より良い睡眠をとるためには、自分でコントロールできること、つまりスケジュールを把握することが大切です。
COVID-19の流行と、それに伴うコミュニケーションの拡大を背景に、多くの企業がリモートワークに移行している中、寝る前の「クールダウン」と、目覚めた後の「ウォームアップ」のために十分な時間を確保することが、これまで以上に重要になっています。
2.就寝90分前の時間の過ごし方
夜は、就寝の90分前までにデバイス(携帯電話、ノートパソコン、テレビも含む)を見ないようにして、1日の出来事を処理する時間を確保します。就寝前の90分は、その日の出来事を整理する時間にあてましょう。ストレスを感じることがあれば、それを書き留めておくと、余裕を持って眠りにつくことができるでしょう。
携帯電話は、寝室に置かないようにしましょう。夜中に通知が来て目覚めたり、深夜にメッセージが届いて考えが煮詰まったりすることがないようにするためです。
3.起床後90分の時間の過ごし方
起床後は、90分(難しければ60分)を目安に、睡眠不足を解消し、朝食を取り、運動をし、日光を浴び、ポッドキャストを聴いたり、体を温めて、その日一日を生産的に過ごせるようにします。
【かつてないほど重要な睡眠の質】
リモートワークに代表されるような分散型のコミュニケーションがすぐに解消されることはありません。そこで、「ウォームアップ」と「クールダウン」のバッファーゾーンを導入することで、時間を管理し、ストレスレベルを下げ、結果的によく眠れるようになります。
以上です。
加速化する社会において、これまで以上に、睡眠の質が重要になっている今、寝る前と起床後の90分をしっかり管理することが、鍵になるのですね。
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